2017年3月11日土曜日

諏訪

温泉でその温かさを味わい、さらに土地の食べ物を食するのは極上の楽しみではあるが、時にその周辺の情景に動かされる場合もある。諏訪の白樺湖はそんな時間であった。檜風呂のほのかな香りとその白桃の湯の柔らかさは、何とも言えない心地を残したが、翌日向かった高原の初夏の趣は温泉以上の心地よさを与えてくれた。なだらかな緑の曲線が目の届く先まで続き、櫛をすいたような薄雲が蒼き空に漂う、緑と蒼と白さが微妙なバランスで目の前にあった。

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